輸出第一部は丸紅及び丸紅グループ会社の輸出に係る輸出申告書類の作成並びに輸出通関手配、輸出及び三国間取引に係る銀行買取書類の作成、客先送付用書類の作成、それに付随する船荷証券や海上保険証券、原産地証明書の取得などを行っています。いずれの書類も貨物の円滑なデリバリーや代金回収に直接影響する書類であり、作成にあたっては正確性と迅速性を念頭に業務を進めています。
貿易実務を的確に実施するためには、貿易の基本ルールを身に染みこませ、世界の動きに適時に反応し、刻々と変化する法令や実務に機敏に対応していく必要があります。
銀行買取書類の作成においては、ICC(国際商業会議所)が制定する貿易ルールの原点とも言えるINCOTERMSやUCP600(信用状統一規則)の理解、実践は必須であり、これを知らずして業務は進められません。
また、最近拡大傾向を見せるFTA/EPAを利用した貿易では、製品の原産地がFTA/EPAの域内製品であることを示す原産地証明が極めて重要な役割を果たすことになります。従来より、公的機関が製品の原産地関連情報を収集し証明していますが、これからは輸出者・生産者が自ら原産地を証明する「自己証明制度」の方式が主流となる傾向です。万が一、貨物の原産地要件に誤りがあった場合、それを証明した輸出者が罰せられる可能性も否定できず、輸出者は厳密な管理体制が必要となっています。当部では、各輸出者が行う自己証明へのアシストのため、原産地規則に対する知識の蓄積にも努めてまいります。
常に情報共有を欠かさない
法令に沿った輸出申告書類の作成のみならず、丸紅および丸紅グループ会社が社内手続きを漏れなく行っているかを確認することも当部の業務の一つです。丸紅グループの窓口となるコンプライアンス統括部とは、様々なシーンにおいて連携し一体感を持った運営を基本としています。特に安全保障貿易管理に関する手続きについては、社内手続きの完了確認を行い、チェック体制の一翼を担っています。コンプライアンス統括部が主催する研修の講師を当部員が務める機会も少なくありません。時流に沿った最新の貿易ルールをお伝えし、グループにおける貿易基礎知識の浸透に寄与することも当部の役割のひとつです。
輸出第一部は、グループ皆さまの輸出業務のさらなる円滑化に貢献できるよう日々研鑽を続けています。通関士資格取得者や貿易検定有資格者も多数在籍しており、輸出実務のスペシャリストとして、正確な書類を迅速に作成することはもとより、水際での安全保障貿易管理の手続きチェック、グループ内への適時の情報伝達、輸出に係る各種問い合わせへの的確な対応など、輸出に関わる様々なシーンにおいて皆さまをしっかりとサポートしてまいります。
オフィスの様子